【3月30日(月)開催】脱マタハラ・イクボス──「世界の勇気ある女性10人」に選ばれた小酒部さやかさんと考える
妊娠・出産をきっかけに、嫌がらせを受け、退職に追い込まれたり、健康被害を受けたりするマタハラ(マタニティハラスメント)。働きながら妊娠を経験したことのある女性の5人に1人が経験しているという調査結果も出ています。(「日本労働組合総連合会」調査)
マタハラを受けた小酒部さやかさんは、2014年被害に悩む女性を支援するマタハラNetを立ち上げ実情を世界に発信。人権擁護や女性の地位向上に勇気をもって取り組んだことが評価され、2015年3月、日本人で初めて「世界の勇気ある女性10人」に選ばれ米国国務省より表彰されました。
サイボウズ式及びイクボスproject(*)では、注目のマタハラNet代表の小酒部さんをゲストに招き、この日に発表となるマタハラ白書(*)をとおしマタハラの実状や今回の受賞、最新の調査結果等を紹介いただきながら、妊娠・出産しても安心して働き続けられる環境をいかに形成するか、イクボスをいかに養成するか、これからの日本社会(日本株式会社)に必要なアクションについて考えるイベントを実施します。
労働問題に取組み、マタハラNet立上げ以来同Net及び小酒部代表をバックアップする圷由美子弁護士 / ファザーリング・ジャパン(FJ)代表の安藤哲也氏 / FJ理事で元祖イクボスとして知られ、大手商社系の上場企業社長でもある川島高之氏 / 内閣府 少子化危機突破タスクフォース 政策推進 前チームリーダーの渥美由喜氏 / 妊娠判明時から産休がとれ、最長6年間育休がとれる制度を取り入れているサイボウズ代表の青野慶久氏によるトークセッションも行います。ご興味のある方はぜひご参加ください。
(*)イクボスproject NPO法人ファザーリング・ジャパンが展開しているprojectで、イクボスの定義を、以下3つを満たす上司や経営者のこととして定めている。 ① 部下の私生活(子育て・介護・勉強・趣味等)に配慮している。 ② 自らも、ワークライフバランスを満喫している。 ③ その上で、業績責任や組織目標を果たしている。
(*)マタハラ白書とは マタハラ被害者のみにアンケート調査をし、その分析データをまとめたものです。日本で初めてのマタハラデータとなります。
イベント概要
題名:脱マタハラ─「世界の勇気ある女性10人」に選ばれた小酒部さやかさんと考える“日本株式会社に求められること” 日時:2015年3月30日(月)14:30~16:00(受付開始14:15〜) 会場:サイボウズ株式会社 ラウンジ 東京都文京区後楽1-4-14 後楽森ビル12F 内容:14:30-15:00 【第1部】マタハラNet小酒部さやか氏講演、 渥美由喜氏よりマタハラ白書解説 15:00-15:40 【第2部】トークセッション 15:40-16:00 質疑応答 共催:サイボウズ式、イクボスproject、マタハラNet 申し込み:こちらのフォームよりお申し込みください。登壇者プロフィール
小酒部 さやか(おさかべ さやか) マタハラNet代表。多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン科卒業。(株)アサツーディ・ケイに入社。クリエイティブ職アートディレクターとして商品開発、平面広告、パッケージデザイン、CF制作に従事。その後、転職した会社で、契約社員として雑誌の編集業務に従事する中、マタニティハラスメントの被害に遭う。被害の経験をもとに、マタハラNetを設立。マタハラ被害者の情報を収集し、マタハラの実態について調査・分析を行う他、マタハラの理解を促進するために企業のトップ層や人事、管理職の他、キャリア形成に悩む女性を対象に講演活動を行う。2015年3月、女性の地位向上などへの貢献をたたえる米国務省「世界の勇気ある女性賞」を受賞。
圷 由美子(あくつ ゆみこ) 旬報法律事務所 弁護士。1974年生。小3、1歳の母。2000年登録。中央大学ロースクール兼任講師、東京都労働相談情報センター民間相談員。「誰もがどんなステージでも人間らしく働き続ける権利・職場環境」を目指す「働き方改革」を自身のテーマとし、国・企業・市民・相談員等向け研修・講義を行う。担当に日本マクドナルド店長(名ばかり管理職)事件など。2014年4月復帰、6月小酒部氏らマタハラ当事者を引合せ、「マタハラNet」を立上げから支援。著書「労働再審③『女性と労働』」「人間らしく働き続けたい」(共著・大月書店)、論文「育休明けに挑んだマタハラNetサポート弁護士としての活動」-2014年7月立ち上げから8か月間の活動報告」(旬報社「労旬」2015.3上旬号)、研修DVD監修「不祥事の未然防止・再発防止シリーズ」(マタハラ・情報漏洩など)((株)アスパクリエイト)など。2013年育休中、「子育てはパートナーとの20年越しのライフプラン」と再認識。地元ママたちとワークショップ「キラキラパパママプラン~パートナー、わが子のキラキラを再発見しよう~」を開催。
渥美 由喜(あつみ なおき) 内閣府 少子化危機突破タスクフォース 政策推進 前チームリーダー。1968年生まれ。東京大学法学部を卒業後、92年東京大学法学部政治学科卒業後、富士総合研究所に入社。03年富士通総研に入社。09年に東レ経営研究所に入社、現在に至る。これまで海外10数ヶ国を含む、国内のワークライフバランス・ダイバーシティ先進企業700社、海外100社を訪問ヒアリングし、3000社の財務データを分析。また、コンサルタント、アドバイザーとして、実際にワークライフバランスやダイバーシティに取り組む企業の取組推進をサポート。官庁や自治体からの委託研究等の業務にも従事(経済産業省の委託調査「仕事と育児が両立できる職場環境作りに係る民間企業のテレワーク等の先導的取組についての調査(非公開)」、国土交通省「テレワーク実態調査企業編・従業員編(公開)」等)。その結果、「ワークライフバランス・ダイバーシティは企業にとって単なるコストではない。むしろ中長期的に返ってくるハイリターン投資であり、グローバル経営上の戦略として取り組むか否かで大きく企業の明暗を分ける」と確信に至る。6歳と2歳の2児の父親。2回、育児休業を取得。仕事や育児、介護に奮闘するほか、19年前から地元の公園で継続してきた「こども会」のボランティア活動をライフワークとしている。
安藤 哲也(あんどう てつや) NPO法人ファザーリング・ジャパン代表。1962年生。二男一女の父親。出版社、書店、IT企業など9回の転職を経て、2006年に父親支援事業を展開するNPO法人ファザーリング・ジャパンを設立し代表に。「笑っている父親を増やしたい」と講演や企業向けセミナー、絵本読み聞かせなどで全国を歩く。2012年には児童養護施設の子どもたちの自立支援と子ども虐待やDVの防止を目的とするNPO法人タイガーマスク基金を立ち上げ代表理事に就任した。子どもが通う保育園や小学校ではPTAや学童クラブの会長も務め地域でも活動中。厚生労働省「イクメンプロジェクト推進チーム」、内閣府「男女共同参画推進連携会議」、東京都「子育て応援とうきょう会議」、にっぽん子育て応援団 共同代表も務める。著書に『できるリーダーはなぜメールが短いのか』(青春出版社)、『父親を嫌っていた僕が「笑顔のパパになれた理由」』(廣済堂出版)、『パパの極意~仕事も育児も楽しむ生き方』(NHK出版)、『PaPa’s絵本33』(小学館)など。読売新聞でコラム「パパ入門」を連載。『ファザーリングラジオ』(FM西東京)でパーソナリティも務める。
川島 高之(かわしま たかゆき)
NPO法人コヂカラ・ニッポン代表。NPO法人ファザーリング・ジャパン理事。1964年生まれ。三井物産に勤務し現在は子会社の代表取締役社長、少年野球コーチ、地域クラブの代表なども担っている。また「子どものチカラを大人が借りて、その過程を通じて子どもが伸びる」をモットーに、子どもの教育と社会の活性化という一挙両得を目的とした「NPO法人コヂカラ・ニッポン」を、2012年に設立、代表に就く。自分で主体性を持つこと、顧客(子ども)の目線に立つこと、自ら楽しむことという3点は、会社経営やビジネスと、子育て・子ども教育に共通している基本原則だ、という考えを持っている。
青野 慶久(あおの よしひさ)
サイボウズ株式会社代表取締役社長。1971年生まれ。愛媛県今治市出身。大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現パナソニック電工)に入社。BA・セキュリティシステム事業部営業企画部での勤務経験を経て、1997年とサイボウズを愛媛県松山市に設立。設立と同時に取締役副社長に就任。「サイボウズ ガルーン」など、新商品のプロダクトマネージャーとしてビジネスを立ち上げた後、事業企画、海外事業担当を務める。2005年4月より現任。育休を3度取る3児の父。
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執筆
渡辺 清美
PR会社を経てサイボウズには2001年に入社。マーケティング部で広告宣伝、営業部で顧客対応、経営管理部門で、広報IRを担当後、育児休暇を取得。復帰後は、企業広報やブランディング、NPO支援を担当。サイボウズ式では主にワークスタイル関連の記事やイベント企画を担当している。