子連れ出勤しています!──「小1の壁」に直面した社員発、新しいワークスタイルの試み
![子連れ会議風景](/images/01kodure%20.jpeg)
社員のライフステージに応じ人事制度を増やしているサイボウズでは、2014年8月、子連れ出勤制度の仮運用が始まりました。
通年同じ生活リズムで生活できる保育園と違い、小学校に存在する長期休み。小学生の預け先としては学童保育がありますが、なかには「学童保育に行きたがらない」という場合も。
そんなとき、子どもを会社に連れてくるという選択肢はありなのでしょうか? スタートしたばかりの新制度の試みをレポートします。
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学童保育に通いたがらない!
きっかけは小学1年生の息子さんをもつ社員の河合さんからのリクエストでした。
今年から小学校にあがったばかりで初めての夏休みです。実家、学童、在宅勤務を組み合わせてしのいでいます。選択肢のひとつとして子連れ出勤が現実的かどうか試してみたいです。よろしくお願いします。
河合さんに限らず、長期休暇の期間中に子どもが「学童に通いたがらない」という「小1の壁」や、「学童に預かってもらえない」という「小4の壁」を感じるワーキングマザーは世の中には少なくありません。
![調査結果のグラフ。長期休みの過ごさせ方について、小学1から3年生の働く小学生ママ82人は54.9%、小学4から6年生の働く小学生ママ89人は55.1%が悩んでいる](/images/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202014-09-01%2015.43.11.png)
長期休みの過ごさせ方は働く小学生ママの過半数が悩んでいるという調査結果も。出典:「暮らしHOWマガジン」2014年1月発行/©リビングくらしHOW研究所
リクエストを受けた人事は、制度として子連れ出勤を検討し、仮運用を決定。社員の共有スペースである“ラウンジ”が使用可能な場合に限り、認めることにしました。
社員の共有スペース “ラウンジ“をパーテーションで区切って使用。打合せ以外のときは、ここで親子が一緒に過ごします。
試験運用の決定を期に、河合さんと同じチームのメンバーで、来年、小学校に通う予定の娘さんをもつ和泉さんも子連れ出勤を試みることに。2組であれば、どちらかが席を離す際にみていることもできますし、子ども同士も心づよいはずです。
せっかく試用の機会をいただいたので、そもそも通勤や何時間もおとなしくさせておくことが現実的なのか、周りの方がどう思うのかチャレンジしてみようと思います。
![パソコンの画面上で会話が交わされている様子](/assets_c/2014/09/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202014-09-01%2019.07.02-thumb-687xauto-1095.png)
会議ではタイムキーパー!?
お盆の8月14日に実行された子連れ出勤。実際の様子を、河合さんの実況メモを交えて紹介します。
![会議室で談笑している社員とその子供たち](/images/kodurekaigi.jpeg)
2組の親子が参加した会議。基本的にはゲームやドリルをするなど静かでしたが、たっくんから「あと30分だよ」「もう終わらせて」という声も。参加者からは「癒された」「子どもを気にして発言をいちいち止めてしまう人がいた。コツとしては、“子どもを気にしない”こと」といった感想が寄せられました。
午後は昼寝も
![カメラを向けられて笑う女の子。後ろからそれを見て微笑む社員の様子](/images/yusuke.jpg)
知り合いの優しいお兄さん社員との再会ににっこりするあおちゃん。
![ラウンジの机で仕事をしている社員。その少し後ろで、子供がタブレット端末をいじっている](/images/Lounge1.jpeg)
ラウンジでの様子。あおちゃんはお昼寝。
3時のおやつ。たっくんは、スターバックスへココアを一緒に買いにいくのを楽しみにしていました。
![パソコン画面に映された社員の日報。「事前に子供を連れてくることを、もっと周知しておくべきだった」「ぐずってしまって申し訳ない」「会議中は誰か見てくれる人に頼むのがいいかも」といった反省点も書かれている](/images/17ji.png)
河合さんは、現在「サイボウズLive」と「サイボウズ Office」のプロダクトマネージャーを務めています。
実施したことで見えてきた課題
子連れ出勤に対しては、癒されたという社員がいる一方で、ラウンジ以外の執務スペースへの入室や、来客がいるスペースでぐずってしまったことなど課題も見えてきました。
![パソコン画面に映された日報。ママ社員の「こんな機会をつくっていただけてありがとうございます。でもご迷惑をおかけしてしまったらごめんなさい」という内容の書き込みに、他の社員から「癒されました」「ぜひまた連れてきてください」という返信が](/images/gyoumushuryou.png)
学童期の子どもを抱える社員の緊急措置としての子連れ出勤は、課題や反省点はあるものの、ひとまず大きなトラブルはなく終了しました。
今回の試みに対する人事責任者の中根からのコメントです。
親子の心理的負担を軽減する緊急時の受け皿として引き続き検討したいと思います。
今回、和泉さんや河合さんが感じられたことはとても大切なことです。チームワークに配慮する意見を出してくれるからこそ、多様な働き方にチャレンジできますし、メンバーの理解も深まると考えています。不快に思う社員もいると思いますので、チームの生産性に配慮しながら引き続き議論していきたいと思います。
サイボウズは、今後も多様な働き方の許容にチャレンジします。
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