はてなの士気を”ほたて”が高めているって本当? 「チームめし!」で突撃取材してみた
食事を通じて気になるチームの素顔を探る「チームめし!」。第3弾ははてなブックマークでおなじみ、株式会社はてなです。同社では月に1回「ほたて」と呼ぶ社内イベントを開催しています。ほたて? 刺身で食べても、バターと一緒に焼いても美味しいアイツ…?? うーん、”?(はてな)”が増えて謎が深まるばかりなので、とにかく取材開始です!
はてなは3文字の海鮮系がお好き? “ほたて”の真意とは
京都に本社を構えるはてなでは、人数が少なかった創業時から会社やサービスの方針を全社員で話し合う文化がありました。そうして生まれたのが、お酒を片手に行うはてな流の業務報告会「TGIF」です。
「米Googleの全社ミーティング『TGIF』を参考にしている」(第2サービス開発本部 本部長 栗栖義臣さん)そうで、社員全員で気軽な報告会を行っています。
月2回のTGIFの1回は「ほたて」という名称で開催。名称の由来は「はてなの社名に始まり、弊社は3文字が好きでして……。過去には『いわし掲示板』や『いるか賞』といったサービス内用語もあり、海鮮系のフレーズが好きというのもありますね」と、はにかみながら答えてくれる広報の山田聖裕さん。え、本当のところは…?
「『Hot』な『Task』を『手がけた』従業員を表彰するから、その頭文字を取って『ほたて』と呼んでいます」。なるほど! それなら納得。業務報告会ですもんね。
受注の喜びもサーバ改善の達成も――社内報告を肴にワイワイ改善談義
ほたては「◯◯を受注しました」という営業報告から、「メールサーバを改善しました」といった社内業務まで、個人、チームにかかわらずエントリーできます。社内のグループウェアに報告内容を登録(エントリー)し、各社員が3票を投票します。ほたて当日に、最も投票数の多かったエントリーが表彰されます。
エントリーを登録すると、各社員から投票がリアルタイムに集まります。投票数の獲得に向け、自然とエントリーの書き方やスライドの作り方を考え、アピール力を磨くようになります。
みんなが楽しみながら真剣にほたてに取り組むことで、業務に生かせる力が身についてくるそうです。「ほたてを始めて以来、確実に社内の士気が高まっていますね」(栗栖さん)
取材日は全部で20のエントリーが発表されました。当日は、京都/東京オフィスをテレビ会議でつなぎ、お酒を片手に食事をしながら、和気あいあいと発表が進んでいきます。
業務改善で「1位を狙え!」――ほたてが高める社内の士気
ほたての良さは、社員のアピール力の向上にとどまりません。普段日の目を見ない社内向けの業務改善を広く社内に伝えられるのです。「オフィス移転で賃料を交渉した」「メールサーバの改善で、レスポンスのスピードが上がった」といった細かな業務改善は、全社員が知ることはなかなかありません。
特にはてなは、京都と東京の2拠点にオフィスを構えています。この物理的な距離を縮め、同じオフィスにいても見えにくかった各チームの取り組みや会社の現状を、全社員が均等に知ることができる――。ここに「ほたて」の意義があるのですね。
「サービスをリリースしました!」という全社向けの報告があった場合も、リリース後の経過は、開発チーム以外が知る機会はなかなかありません。こうした社員の頑張りを可視化しはてな全体の士気を高めるのが、お酒を片手にワイワイ楽しみながら行われるほたてだったのです。
新入社員が司会を持ち回り、自発的にアピール力を身に付ける結果に
ほたての司会を務めるのは、入社1年以内の新入社員。司会の経験が若手の勉強になるということで、持ち回りで担当しています。
ちなみに元の司会担当は栗栖さんで、その司会は「ほたて芸」という異名で語り継がれているとか。笑いを誘う独特の間合いやがスライドのめくり方、コメントの読み上げ方は「発表を聞くのか、栗栖さんの司会を聞くのか分からない」ほど面白いらしい。さすがは関西出身!(*はてな広報注:実際には大学が関西で、出身は鹿児島です)
「ホットなタスクを手掛ける」社員とその成果をみんなで共有し、会社全体が1つのチームとなって前進するはてな。「はてなのほたて」からは、そんな一面が見て取れました。
さーて、今回の「チームめし!」の成果は?
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