働き方改革、楽しくないのはなぜだろう。

自分の成長に恐怖心がある人ほど、自ら「不利で困難なこと」を進んでやる──為末大×青野慶久

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「働き方改革」の影響で複業やテレワークが話題になっていますが、このような働き方が世の中に一気に浸透するわけではありません。むしろ、来るべき「個人の時代」への備えが必要になりそうです。

元陸上選手の為末大さんと、サイボウズ社長・青野慶久がいっしょに考えるこの対談もいよいよ佳境に。中編では、「自由に働く社員の評価軸」「共感できる理念の選択」「会社は永続するべきなのか」などのテーマについて、活発な意見が交換されました。後編では、「自己揺さぶり能力」「仕事を通じて本当に達成したいことは何か」など、さらに議論が深まります。

自由や自立を求めるのって、実は残酷なんです──為末大×青野慶久「個人の時代への備え」
自由に働く社員を評価するために、給与テーブルを捨てました──為末大×青野慶久「本質的に人は何のために生きるのか」

停滞を察知して自ら揺さぶりをかけられる人でないと、飛躍的な成長はない

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為末大(ためすえ・だい)さん。1978年広島県生まれ。男子400mハードルの日本記録保持者(2017年5月現在)。スプリント種目の世界大会で、日本人として初のメダルを獲得した。2012年、25年間にわたる現役生活からの引退を表明。現在は、スポーツに関する事業を請け負う株式会社侍(2005年設立)を経営、一般社団法人アスリートソサエティ(2010年設立)の代表理事を務める。主な著作に『走る哲学』(扶桑社新書)、『諦める力』(プレジデント社)など。

自分の人生に、どうやって自分にとっての「揺さぶり」を組み込むのか

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青野慶久(あおの・よしひさ)。1971年生まれ。愛媛県今治市出身。大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現 パナソニック)を経て、1997年8月愛媛県松山市でサイボウズを設立した。2005年4月には代表取締役社長に就任(現任)。社内のワークスタイル変革を推進し、離職率を6分の1に低減するとともに、3児の父として3度の育児休暇を取得している。2011年からは、事業のクラウド化を推進。総務省ワークスタイル変革プロジェクトの外部アドバイザーやCSAJ(一般社団法人コンピュータソフトウェア協会)の副会長を務める。著書に『ちょいデキ!』(文春新書)、『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社)。

仕事を通じて、自分が本当に達成したいことは何なのかを意識する

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「自分にはもっとたくさんの可能性があるかもしれない」と気づくことが、個人の時代を生きるための備えの第一歩

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文・朽木誠一郎+ノオト/撮影・すしぱく(PAKUTASO)


「もう、個人の働き方に会社が合わせるしかない」「働き方をルールで管理するのは無理」──金丸恭文×青野慶久
「おかしいことをおかしい」と組織で言うには、1人で食えるだけの自立が絶対に必要──岡田武史×青野慶久
自立は、自分の力だけでは実現しない──「周囲に依存OK、他人の力を借りてでも理想を達成すること」
Cybozu

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