働き方改革、楽しくないのはなぜだろう。

「もう、個人の働き方に会社が合わせるしかない」「働き方をルールで管理するのは無理」──金丸恭文×青野慶久

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安倍内閣が掲げる「働き方改革」。政府は10月19日、その一環として「『副業・兼業』の解禁に関する研究会」や、「雇用関係によらない『フリーランス』の働き方を議論する研究会」を新設する方針を発表しました。

議論が盛り上がる中で、サイボウズ社長 青野慶久との対談に応じていただいたのは、フューチャー株式会社会長で、内閣官房働き方改革実現会議議員の金丸恭文さん。2人はともに厚生労働省の懇談会の報告書『働き方の未来2035』の作成に携わりました。

そんな金丸さんといっしょに、会社と社員の関係やAIによる労働時間の変化などについて話しながら、「働き方改革」を阻む、日本社会のいくつかの前提について考えます。

「1つの会社に朝○時に来て、○時に帰る」という前提を疑おう

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金丸 恭文(かねまる やすふみ)さん。1954年生まれ。神戸大学工学部卒。1989年、フューチャーシステムコンサルティング株式会社を創業、フューチャーアーキテクト株式会社(現フューチャー株式会社)への社名変更を経て、現在同社代表取締役会長兼社長。内閣府規制改革推進会議議長代理、内閣官房働き方改革実現会議議員、内閣官房未来投資会議構成員などを務める。

会社が、社員の「未来」を「現在」の延長線上に考えてはいけない

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青野 慶久(あおの よしひさ)。1971年生まれ。愛媛県今治市出身。大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現 パナソニック)を経て、1997年8月愛媛県松山市でサイボウズを設立。2005年4月代表取締役社長に就任(現任)。社内のワークスタイル変革を推進し離職率を6分の1に低減するとともに、3児の父として3度の育児休暇を取得。2011年から事業のクラウド化を進める。総務省ワークスタイル変革プロジェクトの外部アドバイザーやCSAJ(一般社団法人コンピュータソフトウェア協会)の副会長を務める。著書に『ちょいデキ!』(文春新書)、『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社)がある。

労働時間が8分の3になると、あなたの給料も8分の3になる?

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今の法律のベースは明治・大正時代の「工場法」

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本来、社会の主役は「会社」ではなく「個人」である

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※自社に限らず、他社や大学、地方自治体、社会起業家などがもつ技術やアイデア、サービスなどを組み合わせて、革新的なビジネスモデルや研究成果、製品開発、サービス開発につなげる方法。

個人のワークスタイルに、会社が合わせるしかない

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「行き場がない」国では、もっと種目を増やす必要がある

「横糸」だけでなく、「縦糸」で人生を紡ぐ

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文・朽木誠一郎(ノオト)/撮影・すしぱく(PAKUTASO)

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