そのがんばりは、何のため?
「もう出社しない」って本気ですか? サイボウズ社長 青野にアフターコロナの働き方をあれこれ聞いてみた
新型コロナウイルス感染拡大への対策として、サイボウズで実施された在宅勤務の一時原則化。そこで代表取締役社長の青野は「僕はもう出社しちゃダメだ」と大反省したと言います。
一体どういうことなのでしょうか? オフィスはどうなる? 会議はどうする? 講演は?
「出社しない社長」に、これからの働き方を聞きました。
社長はオフラインの世界にいない方がいい
私のリモートワーク体験を大変上手にまとめていただきました。
— 青野慶久/aono@cybozu (@aono) May 6, 2020
【サイボウズ・青野慶久社長】全員オンラインで気づいた情報格差。「僕はもう出社しちゃダメだ」と大反省|BUSINESS INSIDER https://t.co/IdhlcedhD7 @BIJapanより
「社長は出社した方がいい、出社しないといけない」という思い込みが、どこかにあったのかもしれません。昭和の人間ですね(笑)
何だかんだ「オフィスにいる人」ばかりが働きやすい状況を作ってしまっていたと。
サイボウズはもうグローバルで1,000人ほどの会社になっています。ですから、その社長である私は、場所を問わずメンバーに声を届けるために、特定の場所にいない方がいいと気がついたんです。
オフィスはどうなる? 会議はどうする? 講演は?
まず、オフィスはどうなるのでしょうか? 高い家賃を払っていると思いますが、オフィスもなくしてしまうのでしょうか?
そうすれば、オフィスにいない人も会議に参加しやすくなる。会議の内容を物理的な場所にとらわれず、もっとオープンに共有・公開していけるはずです。
そうなると、どうしても上座とか、中央に座っている人が場の中心と感じて、発言を萎縮しちゃう人もいると思うんです。
Zoomだと、それが無くなります。心理的な部分でじわじわ影響してくるかもしれません。
テレビでワイプに抜かれるタレントさんと一緒らしいです(笑)
あともう1つ、気になることがあります。青野さんは講演も多いかと思いますが、それはどうするつもりですか?
移動時間や依頼を受けられる数、実際に集まっていただける人の数などを考えると、リモートのほうが圧倒的に効率がいいなと思っていて。
そうすれば、私以外の社員もセミナー等で使えますし。
今は「諦めて、がんばらない働き方」も大事
とはいえ、まずは非常事態の今をどう乗り越えるかが先になるとは思います。
医療機関や行政機関、小売店、配送業など、今も現場で尽力している方々のためにも「出社を社員にがんばらせるな」と、経営者にテレワークを提案する新聞広告を掲載したり……。
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、社長の青野から経営者のみなさまに向けたメッセージを、今朝の日経新聞に全面広告で掲載しました。
— サイボウズ (@cybozu) March 5, 2020
メッセージ本文にあります、テレワークで得た経験を共有しているWebサイトはこちらです。 https://t.co/WlDCkzG4oe pic.twitter.com/uN8AKXIc2T
サイボウズによる新型コロナ対応について、まとめページを公開しました。既存顧客から自治体、そしてこれから検討される方への情報と窓口、テレワークノウハウの公開、採用希望者への窓口など。
— 青野慶久/aono@cybozu (@aono) May 8, 2020
新型コロナウイルス感染症への取り組み | サイボウズ株式会社 @cybozu #qloba https://t.co/Sj6OiuDr1D
神奈川県や大阪府に続き、全国の約7,000の医療機関との情報共有プラットフォームとして、キントーン(kintone)でシステムを構築。IT化で医療機関の現場の負担を下げるとともに、厚労省がより戦略的に動けるように後方支援をしてまいります。 https://t.co/UUR4P2nLu2
— 青野慶久/aono@cybozu (@aono) April 30, 2020
個人のレベルで言うと、私たちは今どう行動していくべきでしょうか?
そしてもう1つ。社内でも言っていますが、「諦めること、がんばらないこと」。
ここはがんばらずに潔く諦めて、家庭の平和を優先しながら勤務を続けたいと思います。もしかすると、家族と大切なときを過ごすチャンスかもしれません。
心と体の健康あっての仕事ですので、くれぐれも健康第一に。優先度を間違えず、まずは健康や幸福を大切にしていきましょう。
企画・執筆:吉原 寿樹/アイキャッチ:翠
サイボウズ式特集「そのがんばりは、何のため?」
一生懸命がんばることは、ほめられることであっても、責められることではありません。一方で、「報われない努力」があることも事実です。むしろ、「努力しないといけない」という使命感や世間の空気、社内の圧力によって、がんばりすぎている人も多いのではないでしょうか。カイシャや組織で頑張りすぎてしまうあなたへ、一度立ち止まって考えてみませんか。
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執筆
吉原 寿樹
1995年、大阪生まれ。2017年にサイボウズへ新卒入社。働き方やツールに関するコンテンツ制作を通して、サイボウズが製品で提供できる価値をより広く伝えるプロモーションに取り組んでいます。趣味は音楽・ゲーム・読書。